世界がグレーだった、つわりで苦しんだ妊娠中(悪阻体験談)

 

高齢出産と言われるギリギリの年齢で妊娠したのはとてもうれしくて、毎日が幸せだけだった妊娠初期。しかし、妊娠が分かって一ヶ月もすると、早速つわりがはじまりました。

 

はじめのうちは、まだ軽く1日のうちに気持ち悪い、と思う時間は限られていて、それを過ぎれば、まあまだ幸せな日々でした。

 

日に日に重くなっていくつわり

 

つわりと同時に便秘に悩まされる日々が、出産するまで続きました。妊娠するまでは、お酒もタバコもコーヒーも楽しんでいたので、お酒分の水分が無くなった事、朝のコーヒーとタバコを止めた事によって排便が促がされる事がなくなったのも、便秘の大きな要因だったと思います。

 

それまではずっと毎朝快便でしたので、つわり同様、便秘も辛かった・・・。それまでは毎朝快便だったのが、5日ほど出ない日々・・・。便秘によって、初期段階からお腹がぽっこりしだして、このお腹は便なのか赤ちゃんなのか・・?と言う感じでした。

 

病院でも便秘薬を処方してもらい、食べ物も、葉酸などを意識するのと同時に、繊維質の根野菜やらひじきやらヨーグルトやらばかりを食べていた気がします。

 

なぜこんなに便秘の事を書いているかと言うと、便秘ゆえに身体全体が不快に感じ、それがつわりの気持ち悪さを増徴させている、と私は思います。

 

食欲はあるのに、腸が不快、胃も不快、便の為には水分も取らないといけないのは分っているのに、その水分を飲む事すら不快さを増す・・と言う悪循環でした。

 

一番つらかった夏の帰宅時の電車の中

 

そんな寝ても覚めても気持ち悪いつわりが一番ピークな時期が、私は真夏の時期にあたりました。その頃には、匂いもダメになっていて、この匂いというのも厄介で、匂うものは全てダメなのです。今嗅げば素敵な香りの香水すらダメで、とにかく「無臭」の場所に居ることが一番マシでした。

 

私は出産ギリギリまで働いていたので、一番キツかったのが、夏の電車の中でした。朝よりも帰りの電車が猛烈に辛かったです。立っていることが辛いのではなく、汗の匂いが充満する車内、染込んだ電車のシートの匂いが耐えられませんでした。

 

電車に乗る時間は20分程ですが、ハンカチで鼻と口を押さえ、ヘロヘロになりながらたどりついた最寄り駅の、まだ蒸し風呂のような構内を歩きながら、辛すぎて何回か泣きそうになりました。

 

つわりの小休止時期の残念な北海道旅行

 

ピークと言われる時期のつわりを終えて、それでも気持ち悪いのはもちろん続行中ですが、夏のお盆休みの時期でしたので、これで最後の夫婦での旅行だと向かった先は、北海道です。

 

この旅行は妊娠前から計画していたので、安定期にも入ると言うことで決行しましたが、この旅行のテーマは「北海道食べ歩き」でしたので、思う存分食べ歩きました。

 

しかし、残念ながら、心から美味しくは食べられませんでした。この時の思い出が、滞在先のホテルで、ずっとホテルのトイレにこもっていた事です(笑)。

 

最後まで悩まされた妊娠後期のつわり

 

 

このような小休止も入れて、秋冬に突入しました。この時期の特徴は、気持ちが悪いのに美味しくたくさん胃の中に入る、と言うことです。

 

私はその頃パン好きになっていたので、パンの食べ放題では、ものすごい元を取ったり、お肉をこれでもかという程食らったり、止まらない食欲と同時に、その数時間後に襲われるのが、逆流性食道炎です。

 

今思えば、ただただ食べすぎなのかとも思いますが、普通の食事をした時でも、寝付く頃には気持ちが悪くて寝られないという状態です。気休めに高い枕にしてみたり、ソファーでもたれ掛かって寝てみたり、と言った感じでした。

 

出産と同時に元の世界に

 

お母さんと赤ちゃん

 

そんなつわりと闘いながらやっと迎えた出産。急遽帝王切開に切り替わりましたが、母子ともに無事出産も終わり、赤ちゃんと会えた喜びと、手術で痛む傷後で、授乳とオムツ替えと抱っこと自分の傷あとの消毒と、という忙しくも幸せいっぱいな毎日でした。

 

気付けば、気持ち悪さなど全くなく、赤ちゃんが身体にいなくなった事で身軽なフットワークになり、それまで何をしていても気持ち悪くてグレーだった世界が、絶好調の体調により元の色に戻ったような感じでした。

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