便秘解消に効くキシリトールでも妊婦さんは注意が必要です
妊娠中の便秘って、いろんな意味で本当に辛いんですよね。食物繊維の摂取や腸揉みでも効かず、日増しに張っていくお腹にイライラしている妊婦さんも多いのではないでしょうか。
だからと言って便秘薬や浣腸を使うのは抵抗がありますよね。体に優しくすっきり出来るものとして、飴やガムなどにもよく使われている、キシリトールを摂取する妊婦さんが増えています。妊婦の便秘にキシリトールを使うのは良い事なのでしょうか。
キシリトールを摂取することのメリット
キシリトールを使ったガムなどのパッケージには、大量に摂取するとお腹がゆるくなるとの注意書きが書かれていますよね。実はキシリトールは糖アルコールに区分される成分で、小腸から吸収されにくい甘味成分です。
吸収率が低いため、一般的な糖類よりも摂取カロリーを抑える事が出来るため、ダイエット中の方や血糖値を気にする方でも安心して食べられる嬉しいものなんです。
そんなキシリトールには腸内で水分を集める性質があるため、摂取すると便の水分量が増え、便秘解消効果が得られます。もちろん摂取しすぎると、水分量が増えすぎて下痢を起こしてしまう原因にもなってしまいます。
ちなみにキシリトールには虫歯菌の繁殖を抑える性質もあります。ママの口腔内に虫歯菌が少ないと、赤ちゃんも虫歯になりにくいというメリットがあります。
キシリトールを摂取することのデメリット
キシリトールはシラカバやイチゴなどに含まれる天然成分です。天然成分と言われると、体にも優しいと思われてしまいがちですが、過剰に摂取すればやはり体にも良くない影響を与えてしまいます。
一般的な便秘薬ほどではありませんが、キシリトールにも常用性があります。キシリトールの効果で便秘が解消されたからと言って、長期間キシリトールに頼り続けていると、腸はキシリトールの刺激に慣れてしまい、以前と同じ量ではお通じが出なくなってしまいます。
その結果、摂取量を増やしてしまいたくなりますが、キシリトールは腸に刺激を与え、腸の動きを活発にする作用もあります。妊娠中に腸の動きが活発になり過ぎると、子宮にも影響を与え、胎児の発育に好ましくないというのは分かりますよね。
また、小腸で吸収されにくい糖分ではありますが、全く吸収されない訳ではありません。摂取量が増えれば糖質過多となり、妊婦糖尿病のリスクが高まります。
結局キシリトールは摂っても良いの?悪いの?
どれくらいの量で便通が改善されるか、下痢を起こしてしまうかは、個人の体質によるものが大きく、一概にはどれくらいの量とは決められないものですが、一般的に1日の摂取上限は、スティックタイプの粒ガムを1パックとされています。
キシリトールには便秘解消効果や腸内の善玉菌を増やす作用があるため、適量を摂取するのならお勧めできるのですが、下痢をしてしまう程の量を摂取したのでは摂り過ぎです。
下痢をすると言う事は、腸に余計な刺激や負担を掛けるのはもちろん、善玉菌も含む腸内細菌を捨ててしまう事になりますから。
キシリトールには便の水分量を増やす作用があり、ママや赤ちゃんの虫歯予防にもなり、適量ならば腸内環境の改善にも役立つ成分ですが、キシリトールには常用性があるので頼り過ぎるのは止め、軽い運動と食事の見直し、ストレスの軽減などで便秘を起こしにくい環境を目指しましょうね。