妊娠中に飛行機に乗るのって大丈夫?赤ちゃんへの影響は?
子供が生まれたら育児に忙しくなるから今のうちに旅行をしておきたい、どうしても外せない用事があるけど陸路や海路だと時間がかかり過ぎる、海外に住んでいるなどの諸事情で飛行機に乗ることになったら・・・。
妊娠中に飛行機に乗っても大丈夫なのか気になりますよね。そもそも飛行機に乗せてくれるの?体への影響は?妊婦が飛行機を利用する時には、どんなことに注意をすれば良いのでしょうか。
妊婦は飛行機に乗せてもらえるの?
妊娠をしているからと言って、搭乗を拒否されるということはまずありません。航空会社や線路(国内/国際)によって多少の違いはありますが、妊娠9か月(出産の28日前)まででしたら、特に問題なく搭乗できます。
大手航空会社のANAやJALを例としてみると、妊娠9か月までなら特別な手続きは不要です。出産の28日以内になると、医師の診断書や同意書の提示が必要となります。
国内線では出産日まで7日以内、国際線では14日以内となると、医師の同伴が必要となります。ANAやJALのグループ会社でも、格安航空会社では条件が変わってきます。
ANAグループのバニラ・エアでは、28日以内になると診断書や同意書が必要となるところまでは同じですが、フライト時間が4時間を超える場合は搭乗することができません。
JALグループのジェットスター・ジャパンも28日以内までなら同じですが、7日以内になると搭乗できません。
いつごろなら妊婦でも飛行機に乗って良いの?
妊娠初期は母子ともに不安定になりがちです。気圧の変化や精神的な不安、長時間座り続ける事での腹部の圧迫などにより、つわりの悪化や流産の危険性が高まります。
日ごろは乗りもの酔いをしない方でも、妊娠中は飛行機で酔う方も多いんですよ。でも酔い止めは飲めないし、吐き気や頭痛を我慢し続けるのも辛いですよね。
搭乗中に産気づいたとしても、そこで降ろしてもらう訳にはいきませんので、妊娠初期と出産間際の搭乗は避けましょう。妊娠安定期は12週〜28週ですが、日程の調整が可能なら、余裕を見て21週〜28週ごろを選ぶようにしましょう。
飛行機に乗ることで赤ちゃんへの影響はあるの?
気になるのは搭乗ゲートでの検査や気圧の変化、上空での電磁波(放射線)の影響ですよね。ゲートでの検査は異物の持ち込みをチェックするための、磁気による金属探知ですので、体に影響を与えるものではありません。
気圧の変化が激しいのは離着陸の15〜30分間ほど、気圧が低くなるのは上空です。急激な気圧の変化や緊張による自律神経の乱れから、頭痛や吐き気を起こすことはありますが、一時的なものですので、ゆったりとした気分で過ごすようにしましょう。
気圧が下がると腸内のガスが膨らみ、お腹を圧迫してしまいますので、空気を飲み込んでしまう早食いや、炭酸飲料の摂取は控えましょう。
上空は電磁波が強くなると言われていますが、日本とNYを往復したとしても放射線量は0.1mSVなので、胸部レントゲン1枚と同じです。
年間に2.1mSVまでなら人体へ影響はないと言われていますので、気にするほどの線量ではありません。これは考えすぎてしまうほうがストレスになりますから安心していいでしょう。
機内で快適に過ごすために
妊娠中でも空路を安全に、快適に過ごすためには、まずは座席の確保から始めましょう。妊婦はただでさえ、エコノミークラス症候群になりやすいものです。機内は乾燥しやすく、自由に動く事ができません。
せめてゆったりと過ごせるように、エコノミークラスではなく、ビジネスクラスかファーストクラスを選ぶようにしましょう。また、窓外を眺めて気分転換ができる窓際の席よりも、足をのばしたりトイレに立ちやすい、通路側の座席を指定するようにしましょう。
乾燥と感染症予防のためにはマスクを着用し、こまめに水分補給を行いましょう。お腹が大きくてシートベルトがキツイなんて時には、無理して留めずに、客室乗務員に延長ベルトを用意してもらいましょう。
妊婦だから飛行機は無理なんて事はありません。実際にできちゃった結婚で大きなお腹で海外へ新婚旅行行くということも多いのですし、妊娠していると知らずに飛行機に乗っていたということもあります。体調の良い時期に、ゆったりとした座席を確保し、空の旅を楽しみましょう。
遠出や旅行などは体内時計が狂いやすく便秘も悪化しがちです。妊娠中の場合は妊婦用の便秘サプリやオリゴ糖、便秘茶をもって置くと安心ですよ。