腸内環境改善!妊婦の便秘にもビフィズス菌は効果を発揮する?
妊婦さんが便秘になったときは、ビフィズス菌の摂取がおすすめです。健康にも美容にも、さまざまな効果の期待できる乳酸菌ですが、中でもビフィズス菌は、私たち人間が生まれたときから腸内にいる善玉菌です。
そのため妊娠中でも、身体に負担をかけずに便秘の解消が見込めます。便秘に悩む妊婦さんはたくさんいます。妊婦さんの便秘は放っておくと、妊婦さん自身にも赤ちゃんにも悪影響が起こります。
しかし、妊娠中に市販の下剤や便秘薬を使うことは、非常にリスクが高くなってしまいます。刺激が少なく安心して摂取できるビフィズス菌で便秘解消を目指しましょう。
ビフィズス菌でぜん動運動が活発になる
妊娠すると、便を押し出すために必要な、腸のぜん動運動が低下します。これを改善することが、妊婦さんの便秘解消への近道なのです。
そのためにはまず、善玉菌優位の状態へと、腸内環境を整えることが必要です。最もポピュラーな乳酸菌・善玉菌であるビフィズス菌ですが、そもそもは健康な赤ちゃんの腸内で発見された細菌です。
ビフィズス菌は糖を分解し、乳酸や酢酸などの有機酸を生成します。この有機酸が腸壁を刺激して、腸のぜん動運動を活性化することが確認されています。
つまり、腸内のビフィズス菌が増えて腸内環境が良くなると、ぜん動運動が活性化され、便秘解消へと繋がるということです。
腸内の善玉菌を増やすには
腸内環境を整えるというのは、つまりは腸内を、善玉菌が優勢な状態にすることです。それでは腸内の善玉菌を増やすには、具体的にはどうすればいいのでしょうか。
善玉菌を増やすには、大きく分けてふたつの方法があります。ひとつめは、善玉菌そのものを食事や善玉菌サプリメントから摂取する方法です。
ビフィズス菌を摂取できる食品の代表と言えば、やはりヨーグルトです。ヨーグルトからはビフィズス菌だけではなく、その他の乳酸菌や、カルシウム、たんぱく質なども摂取することができます。
ただしビフィズス菌は熱や酸に弱いので、便秘解消のために効率よく摂取したい場合や、つわりのときなどは、サプリメントの服用がおすすめです。
ふたつめは、善玉菌のえさとなる成分を摂取する方法です。腸内環境を整えるためには、善玉菌をサポートしてくれる食品を一緒に摂取することが大切です。
善玉菌のえさとなるオリゴ糖や食物繊維、また腸内で善玉菌を増やす働きのある納豆菌などを、積極的に摂取するようにしましょう。
特にオリゴ糖は、ビフィズス菌のえさとなって、悪玉菌の増殖を抑制します。ビフィズス菌を効率的に増やすためには、オリゴ糖の摂取が不可欠です。
ただし市販のオリゴ糖には、悪玉菌のえさになるショ糖などが含まれていることがあります。購入する際は、成分を必ず確認して、オリゴ糖成分が100%に近いものを選ぶようにしましょう。
忘れずに水分補給をしましょう
このように、ビフィズス菌には優れた整腸作用があります。ビフィズス菌を継続して摂取することが、妊婦さんの便秘解消の第一歩と言えます。しかし、さらに効果的に便秘にアプローチするためには、ただビフィズス菌を摂取しているだけでは足りません。
妊娠中の便秘解消に大切なのは、乳酸菌と食物繊維の摂取、そして水分の補給です。妊娠中は便が固くなりがちです。一日1.5〜2リットルの水分を、回数を分けてこまめに摂取するようにしましょう。
妊婦さんの便秘は、妊娠の維持や出産に必要な身体の変化が主な原因であるため、その原因そのものを取り除くことは不可能なんですよね。
まずはビフィズス菌など便秘にいいというものの力を借りて、便秘解消に努めてはいかがでしょうか。それでもどうしてもつらい場合は、医師に相談し、処方された下剤や便秘薬だけを服用するようにしましょう。市販の便秘薬は使用しないことが重要です。