妊婦の便秘にココアは飲んでも大丈夫?
ほっと一息つきたいとき、甘い香りのココアが好きな妊婦さんも多いのではないでしょうか。なんと、ココアは便秘解消にも役立つといわれています。ココアには、「リグニン」と呼ばれる栄養素が含まれています。
この栄養素は、ココアに含まれる特殊なポリフェノールで、「リグニン」と呼ばれます。「リグニン」には腸内の善玉菌を増やす働きがあり、善玉菌が増えれば便秘解消に役立つわけですね。
同時に、「リグニン」は、食物繊維と同様、便のかさましをしてくれる作用がありますので、ココアを飲むことで、二重に便秘解消に近づくことが出来ます。市販の便秘薬が飲めない時、ココアでお通じが良くなるのは嬉しいですよね。
ココアにはカフェインが入っている!
しかし、ココアはカフェインが多いので、妊娠中の場合は飲まない方がいいのでしょうか?調べてみると、ココアのカフェインは、コーヒーの半分程度といわれています。
イギリス等の厳しい基準でも、妊婦さんのコーヒー摂取は1日2杯程度まで、ということですので、ココアを日に1杯飲む程度は、問題ないと考えられます。ただし、ココアを飲む他に、カフェインの多い食品をとってしまうと、1日の許容量を越えてしまうおそれも出てきます。
チョコレート(特にダークなもの、カカオ配合率の高いもの)や、コーラなどの清涼飲料水、エナジードリンクにもカフェインは高濃度で含まれていますから注意が必要です。
ちなみに、乳業メーカーなどから販売されている粉末でお湯を注ぐだけのココアは、カカオの含有率も少なく、カフェインに関してはほとんど心配ありません。しかし、肝心の便秘解消ポリフェノールも、その分少なくなっていますし、糖分のとり過ぎの心配がありますので、いずれにしても飲みすぎには注意しましょう。
また、さらに便秘解消の効果をアップさせたいなら、砂糖ではなく、オリゴ糖を使ってみるのも良い方法です。豆乳にもオリゴ糖が含まれているので、牛乳のかわりに豆乳でココアを溶いてみるのも便秘解消が期待できそうですね。
便秘解消のためならココアはおすすめしません
しかし、カフェインの取りすぎは流産にもつながる可能性があるといわれていますから、便秘解消のためにという目的で摂るのならほかのもっと安全なものを利用した方がいいのではないかと思います。
リラックスするために、おいしいからたまに飲みたいという場合は良いとは思いますが、妊娠中の頑固な便秘を解消するほどの威力はココアにはないかな・・・と。